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【ラストエッセイ 第16回 ~トレーニングコーチ 村田裕史~ 】

 

 

murata

 

 

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大学野球を改めて振り返ってみると、悔しいことや辛いことの方が多かったように思う。

 

「神宮で投げたい」

 

そう思って私は投手として野球部に入部したのだが、六大学野球のレベルは高く、自身の怪我にも泣かされた。

選手として神宮で投げるどころか、ベンチ入りすら果たせず、選手として全くチームに貢献出来ない自分が本当に嫌だった。

そこで私は大学3年の春に選手という立場から、スタッフとして選手のサポート役に回ることで少しでもチームに貢献したいと思い、12年の選手生活に終止符を打った。

スタッフという立場に身を置いたものの、グラウンドでプレーする選手たちの姿を見ると、「俺もまた野球がしたい」という思いが湧いてくることが度々あったし、何よりスタッフとして選手を管理する側の大変さや難しさが身に染みてわかった。

スタッフとして活動した約1年半を振り返ってみても、私がスタッフとしてチームに貢献出来たと胸を張って言うことは出来ない。

監督さんや他のスタッフのみんなにもかなり迷惑をかけたと思うし、チームのみんなには頼りないスタッフで申し訳なかったと謝りたい気持ちだ。

 

ただ私は大学野球での様々な経験を通じ、人間としてかなり成長出来たように思うし、何より大学野球を共にした同期の仲間の存在は私にとって一番の財産だ。

本当にいい仲間たちに巡り合えて幸せに思う。

スタッフとして活動していた時、同期の仲間が一生懸命努力する姿、試合で躍動する姿が何より自分のモチベーションだった。

 

このエッセイを書いている私は今、自身の引退がいよいよ目前に迫っているのだなぁとしみじみ感じている。

 

もう今のチームメイトと一緒に野球が出来るのもあとわずかと思うと寂しい気持ちで一杯だ。

 

リーグ戦最後のカード、結果はどうであっても持っている力を出し切って笑顔で終わりたい。

 

最後に家族のみんな、監督さん、スタッフのみんな、マネージャー、チームメイト、私を支えてくれた全ての人にこの場を借りて感謝の気持ちを表したい。

 

「ありがとうございました。」

 

 

 追伸 <家族のみんな>

 今まで僕の野球人生をずっと支えてくれて、本当にありがとうございました。

感謝してもしきれません。今後は立派な社会人になれるよう頑張ります。

 

<監督さん>

 監督さんに会って野球に関することはもちろん、誠実たる事がいかに大切かを教わりました。

自分も監督さんのような熱くカッコイイ大人になれるように頑張ります。

 

<スタッフのみんな>

 あんまり力になれなくてごめんなさい。

みんなのことは心から尊敬しています。

みんなと一緒にスタッフ活動が出来て本当に良かったです。ありがとう。

 

<後輩のみんな>

頼りない先輩ですいませんでした。今後のみんな(特に投手陣)の活躍を期待しています。

頑張って!!

 

 <同期のみんな>

とっつきにくい奴でごめん。

みんなと過ごした4年間本当に楽しかったです。

みんながいたから大学野球頑張れました。本当にありがとう。引退しても仲良くしてね。

 

 

【村田裕史・4年トレーニングコーチ・立教新座高校出身】

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